今回はコラムみたいなお話です。
振り付けとか衣装や道具類のデザインとかもしかしたらチーム運営とかもそうかもしれませんが、
そういうことが出来る人、うまく出来る人について僕たちは
「あの人はそういう才能があるから出来るんだよ」
「あの人の振り付けの感性すごいよね」
「あの人の衣装デザインセンスあるよね」
のようなことを思ったりすることありませんか??
自分はとてもそう思っていました。
自分自身は振り付けはやっているので出来ますが衣装デザインや製作、作曲なんて2億%無理です。
逆に衣装デザインや製作ができる人、作曲ができる人から「振り付けってどうやってやるの??」と不思議な顔で言われることがあります。
また、そもそもそのようなクリエイティブ的な班に属していない方からも衣装、曲、振り付けが出来る人というのはチームにおいて重宝される立場にあります。
でも。
そのようなことが出来る人って生まれ持って特別な才能を持っているんでしょうか。
〇〇の実でも食べてカナヅチになることと引き換えにそういう能力を得たのでしょうか(笑)。
違います。
降って湧いたように先天的にあるものではありません。多分。
もしかしたら遺伝とかあるのかもしれませんけどそこはよくわかりません(笑)
ということで後天的に身に付くという前提で今回はそんな衣装デザインとか作曲とか振り付けとかそういうクリエイティブな領域でチームに貢献しているような人は
一体何が違うのか
というお話です。
今後、
衣装デザインとか製作、振り付けや構成、作曲とか今後出来るようになりたい!!
っていう踊り子のみなさんの参考になれば嬉しいなぁと思います。
今回の参考書籍
今回こちらの話は、かなり前に呼んだ書籍をもう一度読み返したら「なるほど確かに!」って思ったのでそちらのご紹介となります。
参考書籍とはジブリ音楽を始め多くの名曲を生んでいる作曲家久石譲さんが2006年に書かれた著書『感動をつくれますか?』という書籍です。
感性とは??
そもそも感性とは何なんでしょう??wikipediaによると、
美や善などの評価判断に関する印象の内包的な意味を知覚する能力
という意味だそうです。全くわかりません。(笑)
久石先生の著書によると感性とは、
その人の持つ感覚的なものもあるがそれ以上にその人のバックボーンにあるものが基盤になっているのではないか。
ということだそうです。
そしてのバックボーンというのは著書の中では 知識と経験 と言っています。
要はどれだけたくさんのモノを観たか、体験したか、学んだか、ということです。
結論 : 全ては「知識と経験」
はい。答えです。
もうこれだけで今日のブログ終わりです。
感性 = 知識と経験 = どれだけたくさんのモノを観たか、体験したか、学んだか
でも最後まで読んでください(笑)
全ては知識と経験です。
著書では才能とか感性とか呼ばれるものの内9割がそうだと言っています(全てって言っちゃったけど9割ね(;^_^A )
つまり冒頭の多くの人が思っている、
振り付けとか作曲とかデザインとかいうクリエイティブなことは僕、私とは違う何か特殊な能力を持っているから出来る、
はただの勘違いということです。
だから衣装デザインや製作をしたければ、作曲をしてみたければ、振り付けをしてみたければ、
より多くの衣装を見る、作る、曲を聴く、作る、振り付けや隊列移動を分析する、作る、
つまりたくさんインプットしてアウトプットする、これこそが出来るようになる近道だということです。
解決っぴんね♪♪
過去こんな人がいました
実際過去振り付けなどで関わったチームでこのような人がいました。
みなさんここまでやったことあるでしょうか??
- 有名チームのある演舞の隊列を演舞を観てイチから書き起こす(衣装の色も含めて)
- 体験練習会ではなくYouTubeなどを観て振り付けを目コピして1曲まるっと踊れるようになる
- 作曲してみたい!って想いから機材やソフト買って簡単でもいいから作曲する
振り班とか構成班の人はもしかしたらやってことあると思いますし、特定のチームや特定の演舞が好きで!っていうことでやられてたことある人もいらっしゃると思います。(作曲はなかなかいないとは思いますが)
実際自分の周りではかつてこのような方々がいました。
そしてそういう人は自然と踊りも上手くなりますし振り付けも出来るようになっていました。
たくさんの芸術に触れる
また、そのような衣装は衣装、振り付けは振り付け、作曲は作曲と直接的なことだけではありません。
過去チームインタビューをさせていただいた八雲一座の代表でチームの振り付けを多くされている少佐さんはインタビュー(ZOOM)の際本棚から多くの書籍が出てきました。
ビジネス書とか自己啓発本ではなくて物語です。
(村上春樹が多かったかな。中の人も村上春樹が好きなのでそこで話が弾んだ覚えがあります(笑))
また、少佐さんが過去振り付けをされた演舞で「これって〇〇にインスピレーション受けてるよね??」っていう話でしばし盛り上がりました(笑)
やっぱりたくさん吸収しているんだなぁって感心した覚えがあります。
また、本を読む以外にもそのような知識と経験という意味では、たくさんの芸術に触れるということも大事なことです。
それは博物館、美術館、個展、舞台を観に行くなどです。
もしくは旅行などもそうかもしれません。自然などもある種芸術ですので。
「よさこいのことだからよさこいだけ」ととにかくたくさんよさこいを観て研究することも大事ではありますけど、
それだけに留まらずありとあらゆる”芸術”と呼ばれるものを多く鑑賞、観劇することでそれらも全て自分の知識になります。
twitterなどでもそういう各分野で秀でた人って普段から様々な芸術に触れている気がします。
「〇〇観に行ってきましたー」とか
「〇〇に来ましたー」とか
「〇〇観ましたー」とか
また、そういう高尚な?芸術でなくても、映画でもマンガでもドラマでもライブのようなエンタメでも自然でもいいんですけどそういう何か五感を刺激するようなことをいかに多く経験しているか、っていうことが感性を磨く、つまり知識や経験というバックボーンの積み上げということでもあると思います。
やっぱり人を感動させる=人の”感”情を”動”かすっていうことは自分自身そういう経験をより多くした方がいいですよね。
芸術の触れ方
では今までそのような芸術を堪能したことのない人がイキナリどのように堪能すればいいのか、
美術館とか演劇とか今まで一度も観に行ったことのない人がどのように楽しめばいいのか、
著書と自分の経験を踏まえて2つご紹介します。
ありのままを受け入れて感想を言語化する
最初は観たままそのままありのままをただ受け入れる、純粋に楽しみます。
まずはここから入りましょう。
そして次にそれらの感想を言語化することです。
と言っても綺麗な文章で、とか誰かに見せるために書く必要はないです。
目的は言語化することそのものだからです。
「尖っている感じ」とか「柔らかい感じ」とか「ふわふわした感じ」とかそういう単語でもいいようです。
大事なことは第一印象。観たままを自分自身がどう感じたかっていうことですね。
感じたままに言語化してみることです。
・・・って考えたら小学校の時の読書感想文とかってそういうのに最適なトレーニングですよね。
そして言語化という意味ではブログとかもまさに(笑)
結局そういうクリエイティブなことが出来る人って常日頃から発信ができる人、発信を楽しめる人なんじゃないかなって書いてて思いました。
「何故」という視点
2つ目は全てにおいて疑問を持ちながら楽しむことです。
- 何故この絵画、舞台、音楽はこのタイトルなんだろう?
- 何故ここでこういう展開になるんだろう?
- 何故(舞台で)この役の人はこういう衣装なんだろう?
- 何故こういう表現の仕方をしたんだろう?
- 何故ここでこういう振り付けなんだろう?
とか。
そしてそれらの疑問を自分なりの答えを探しながら楽しむ、ということです。
これは正解を探すことが目的ではありません。
「自分が作り手の立場だったら」、というクリエイティブ目線で分析してみる、ということです。
そして自分だったらどうするか?という自分なりの答えを持つ、ということです。
例えば舞台なら、
「自分だったらこの展開ならこういう結末に持っていくなぁ」
「自分だったらこのストーリーならこういうタイトルにするなぁ」
「自分だったらこの人はこういう衣装かなぁ」
例えば絵画や美術品なら、
「自分だったらこの作品ならこういうタイトルにするなぁ」
「自分だったらこのタイトルならこういうふうに表現するなぁ」
ということです。
これはイキナリやれって言われても難しいと思います。
でも多くの芸術作品に触れれば触れるほどいわゆる”バックボーン”が貯まるので審美眼が鍛えられて芸術の良し悪しみたいなものがわかるようになるんです。
でもこれには欠点が・・・
でもこれにはひとつ重要な注意点があります。
芸術を素直に楽しめなくなる
ということです(笑)
それらに純粋に入り込めなくなります・・・。
だからあんまりやりすぎないと言うか、その場では純粋にそれらの芸術を楽しむ。
観終わった後に振り返って言語化する中で疑問を思い浮かべながら自分の中で答えを考える。
と言う方法が適切かもしれません。
ありのままを受け入れて言語化すること、「何故」を疑問を持つ、というのは相反するのでどっちがいいとかはわかりませんが、
最初は「ありのままを受け入れる」
経験が貯まってきたなと感じたら「何故の視点を持つ」
そのような形で楽しむのがいいのかなと思います。
まとめ : 「好きこそものの上手なれ」
今回は以上です。
「好きこそものの上手なれ」
と言うことわざがありますね。
今回言っていることって結局それが当てはまるかなと思っています。
例えば途中紹介した、
- 有名チームのある演舞の隊列を演舞を観てイチから書き起こす(衣装の色も含めて)
- 体験練習会ではなくYouTubeなどを観て振り付けを目コピして1曲まるっと踊れるようになる
と言うことについてこのブログで言われて「めんどくさいなぁ」って思いながらやるのと、そのチームのその演舞が好きで夢中で取り組むのとでは後者の方が圧倒的にその後の成長度合いが違うじゃないですか。
だからそもそも今回の衣装、振り付け、作曲などできるようになりたい!!
って思われる方はそもそも「クリエイティブな領域、モノづくりをすることが好き」であることは根底にあり、一番大事なことなのかなと感じました。
それぞれ実作業ってむちゃくちゃに手間です。
衣装デザイン考えること、手作りであれば1着1着製作すること、
振り付けや全体の構成をメンバー数を考慮しながらベストな魅せ方伝え方を考えること、
チームの求めるコンセプトや題材を考慮しつつゼロからメロディを作り上げること。
でもその根底にゼロイチを作ることが好きだと自分自身言えるのであればその手間も手間と感じないです。
恐らく衣装デザインや製作、振り付け、作曲などをやってみたい!という方はそのような思考を元々持っていると思うので大丈夫かとは思いますが・・・。
少しでも参考になれば嬉しいです!!
また今回参考にさせていただいた久石譲先生の著書もお読みいただくよより理解が深まると思うので年末年始のお休みに是非どうぞ♪♪
終わり♪♪
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