今回は新曲の聴き方についてのお話。
え?聴き方なんてあるの??
って思う人もいるかもしれません。
あるんです。
しかもけっこう大事な聴き方なんです。
今回は3段階に分けて各段階の聴き方について解説しますね。
目次:
1.新曲を初めて聴く時
1.新曲を初めて聴く時
実はここが最も大事な段階です。最初の1回を聴く時です。
まずこれは止めた方がいい聴き方は、
- 全集中して聴くことです。
え?ダメなの??
って思われるかもしれませんが出来れば避けた方がいいです。
それは何故か。
それはその最初のたった1回っていうのは、
お客さんや審査員など「演舞を初めて観る方」と自分が同じ立場である、ということなんです。
その時の感じた印象がそのままお客さんも感じる印象ということです。
言い方は悪いですけどお客さんや審査員てその演舞曲の一音一音をハッキリ耳で感じ取って理解しよう、なんて思っていません。
だからその自分が聴く最初の1回に全集中して聴いてはいけないんです。
ある意味ぽけーっとしながら聴くということです。流し聴きに近いかもしれません。
大事なことは、
曲のどこで気分が上がったのか、とかどこで変化があったのか、
というポイントを把握することです。
そしてその「感じたポイント」っていうところにそれらの印象を助長するような演出を入れてあげる、こうすることによって曲に沿った演出、曲に合った演出になるのです。
例えばよくある曲の構成で、
クライマックスの時にサビが半音上がったりしますよね??
そこは最も初見で気分が上がりやすいポイントです。
だからその直前で衣装替えをしたり、大道具(特に幕)がパッと出てきたりするんです。
曲に何の変化もないところで唐突に衣装替えをしても正直よくわかんないじゃないですか。
そういうことです。
ここで感じたことが作品づくりのベースになりますのでここは
ほんとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーに大事です。
2.聴き込む時
次の段階。
構成表を作ったり、振り付けをする時です。
ここではとにかく
全集中
引用:https://mitaiyomitai.com/manga/post-9673/
このセクションはどの程度のカウントがあるのか、
一音一音どこにどんな音が入っていて、
それぞれどんなリズムなのか、
などを認識しながら何回も何回も聴き込んでいきます。
理想の聴き込み回数は人それぞれですが、
メインメロディを把握することは大前提、
奥の細かな効果音のようなものまでを全て頭の中で再現できるくらいに聴き込むことです。
これ割と大袈裟ではありませんよ。
そしてこれは振り付けをする人、製作スタッフだけでなくメンバー全員このくらいまで曲を聴き込んでいると練習も非常に進みやすくなります。
細かな指示をしなくても練習する部分の冒頭を流せば「今からここを踊るんだな」っていうのが理解してもらえますし、
「カウントで踊る」んではなく「メロディや音で踊る」ということも曲を聴き込めば聴き込む程理解されます。
完全余談ですけど、、、
中の人がまだチームに所属していて新曲をもらった時は当時iPodで曲をエンドレスリピートしていて、
具体的な回数は覚えていませんけどiPodの機能の「再生数ランキング」で毎年毎年その年の新曲がランキング1位になってました。
多分1,000回とかじゃないかな。
3.完成した後
最後は作品が完成した後です。時期的には初披露の前です。
ここでは実際に完成した演舞を動画で観ながら1.新曲を初めて聴く時で感じたことがそのまま再現出来ているか、そしてそれを振り付け、衣装替え、大道具などで助長できているか、
の確認作業です。
それが弱かったらそこに手を入れる必要があります。
ここまで来ると単純に曲を1曲通して聴くのがしんどくなってます笑
もう聴きすぎて嫌になるくらい聴いているので。
ただ曲だけならそうかもしれませんが様々な演出を目で観ながらです。
1.新曲を初めて聴く時では耳でしか曲を聴いていません。
この最終段階まで来ると演舞をいう目で曲を聴くことになるので、
上手く表現できていれば初めて曲を聴く時よりもその時感じた印象がより強く感じられると思います。
4.でも矛盾すること
作品づくりは結局曲の魅力を最大限活かすことが命題です。
曲はチームのテーマをもとに製作されていますので当たり前っちゃ当たり前ですね。
曲は作品において最も重要な要素です。物語におけるストーリーだからです。
そこで作り手のエゴで曲の流れに沿わない演出を入れることは流れを崩しかねないので要注意です。
ストーリーには従うべきです。
ただここで矛盾することを言いますが、
作品づくりで難しいのは、ただストーリーに従う「だけ」の作品は曲によっぽど力がないと面白みに欠けてしまう可能性もまた孕んでいます。
1.新曲を初めて聴く時で印象に残らなかったポイント
そこをストーリーに従いながらどう変化を付けていくか、ここも振り付けその他演出における重要なポイントであることも確かです。
その強弱、メリハリのバランス感覚が作品を活かすことになるのか、殺しはしないまでも無難にしてしまうのか、という分かれ目でもあるということです。
だからこそ作品づくりは難しく、逆にそこに面白みもあるんですね。
いろいろ試してみながらいい形を作りながら探ってみてください!!
ということで上記3ポイント、この年明けから春はそういう時期ですので一度参考に曲を聴き込み、
作品づくりに活かしてもらえたら嬉しいでーす!!
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