振り付けとか衣装とか地方車とか大道具関係とかってやっていると必ずどこかでつまづくというか、
煮詰まることってありません??
いい振り付けが出てこないとか、
いい衣装案やいい衣装替えの方法が思い浮かばないとか、
地方車、大道具(特に旗とか)のいいデザインが思い浮かばないとか、
今の隊列から次の隊列にどうやって移動したらいいか思い浮かばないとか、
自分て才能ないんかねー。
なんて落ち込むことあるあるですよね。まじで。
そんなあなたに向けて今回はオススメの書籍をご紹介します!!
少しでもその悶々とした気持ちや、作品をつくることに対する抵抗感みたいなものが軽減され、
チームの作品をつくることへのモチベーションに繋がれば嬉しいですね。
□【クリエイティブの授業STEAL LIKE AN ARTIST】
こちらの本は、
作家、アーティスト、講演家として幅広く活躍されているオースティン・クレオン氏が、
自身の創作活動を通して得た、クリエイティブな人生を送るための10のヒントをまとめている本です。
□この本との出会い
この本を出会ったタイミングっていうのはちょうどよさこいの振り付けをしているタイミングで、
なかなか良いアイデア
(例えばどのチームもやっていないようなオリジナルで独創的な振り付けや隊列移動や衣装替えや演出など)
が出ず悶々としてた時だったんすね。
ま、製作班あるあるですよね笑笑
そんな時にこの本と出会ったんですね。
◻︎え?STEAL??盗む??
この本のタイトルは【クリエイティブの授業】なのですがサブタイトル
STEAL LIKE AN ARTIST
がまず目を引きました。
ここから思ったことは2つ。
- 1.クリエイティブの授業で「STEAL=盗む」ってどういうこと??
- 2.アーティストのように盗めっていうことは様々なアーティストは日常的に「盗ん」でいるってこと??
です。
なんかクリエイターって聞くと独創的で個性的で奇抜で、みたいな「ちょっと変わった人」な印象ってあるじゃないですか。
だからそこと「盗む」っていうところがいまいちリンクしないですよね。
ただ全然違っていました。
◻︎数々の著名人の名言(本書より抜粋)
「芸術とは盗むことだ(パブロ・ピカソ)」
「未熟な詩人はまねるが、熟練した詩人は盗む。無能な詩人は盗んだものを壊すが、有能な詩人はより優れたもの、少なくとも違うものへと変える。つまるところ、有能な詩人は、盗んだものを盗む前とはまったく異なる、独特な雰囲気に変えてしまうのだ(T.S.エリオット)」
「僕がじっくり鑑賞するのは、盗めるところがある作品だけだね(デヴィッド・ボウイ)」
「オリジナリティとは何か?バレない盗作である(ウィリアム・ラルフ・イング)」
「何かを”オリジナル”と呼ぶやつは、十中八九、元ネタを知らないだけなんだ(ジョナサン・レセム)」
「自分の感性と共鳴するもの、想像を掻き立てるものなら、どんなものからでも盗みなさい。昔の映画、今の映画、音楽、本、絵、写真、詩、夢、雑談、建物、橋、看板、木、雲、水、光、影。どんどん吸収し、心に訴えかけるものだけから盗むのだ。そうすれば、君の作品(盗品)は本物になる(ジム・ジャームッシュ)」
「いいと思ったものをコピーしよう。コピー、コピー、ひたすらコピー。その先に自分が見つかる(山本耀司)」
以上は本書にも登場する世界中のクリエイターの方々の名言です。
ここからもわかるように、皆盗んでいるんだなーっていうことがわかりますね。
これには2通りの意味があると思っていて、
「ひとつは言葉通りアイデアを盗んでネタを貯めていってアイデアとアイデアを組み合わせてみたりいろいろした結果オリジナリティが生まれる」
という考え方と、もうひとつ。
「あなたが思いつくアイデアなんか世界の誰かが既に思いついて実践しているので新しいアイデアなんかにこだわらずにもう少し「盗む」ということに対する抵抗感みたいなものを捨ててしまおう」
という考え方。
◻︎思い返してみれば
ちょっと意外??
って思いましたよね??
でもこれってよくよく思い返してみれば「その通りだわ」ってなるんです。
バンドやってた方は一番最初ってコピーから始めますよね??
子どもの頃ってヒーローやアイドルに憧れて「◯◯ごっこ」しますよね??
スラムダンク好きなバスケット少年は桜木花道のあれ、絶対やりますよね??
つまり何か始める時っていきなりオリジナリティのあるものはできず、
何かの真似、パクリから始まりますよね。
で、これってクリエイターも同じなんでよね。
◻︎オリジナリティとは
「オリジナリティとは何か?バレない盗作である(ウィリアム・ラルフ・イング)」
「何かを”オリジナル”と呼ぶやつは、十中八九、元ネタを知らないだけなんだ(ジョナサン・レセム)」
本書を読んでそもそも本当の意味でのオリジナリティというのは存在しないんだなと思いました。
これだけインターネットで情報が共有されている世の中、どこにも誰にも見つかっていないオリジナルのアイデアっていうのは最早存在しません。
だからどこかで見た斬新なアイデアも本人が意識しているしていない関係なくそこには必ず元ネタがあってその元ネタを辿っても別の元ネタがあるはずなんです。
◻︎最後に(注意点)
- ・振り付けでいい振り付けが思いつかない
- ・斬新な衣装案が出せない
- ・画期的な演出方法が思いつかない
とお悩みのそこの製作班のあなた!!
大丈夫。
たくさんの作品を見て盗みましょう!!
ただしひとつこれは本書には書かれていないこちらからのアドバイスですけど、
アイデアそのもののパクリはやめましょう。
踊ってていきなり赤いふんどしになったらもう非難轟々ですよね笑笑
パクるのはアイデアそのものではありません。要素です。
ここからパクれる要素と言えば、
「衣装替えではなく大胆に脱ぎさること」
「脱いだ衣装を派手にぶちまけること」
です。
だからこの要素から、
一気にメンバーが水着になったり、全身タイツになったりとか
脱いだ衣装自体を旗のようにぐるぐる回してみたりとか
今パッと思いつきですけどそんな感じです。
また本書には「盗む」という話以外にも
「場所にこだわるな」とか
「平凡に生きよう」とか
一見クリエイティブに直接関係なさそうなものも書かれています。
(もちろん関係あるから書いているんですけど)
ぜひ一度読んでみてくださーい。
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