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まっぴん
よさこい応援団長
よさこい界の道しるべとなることを夢見るかわいい一つ目モンスター♡その正体はマップピンの妖精だっぴん。
よさこいをたくさん見るために、大きな目を持っているっぴーん!
(v・ω・)vどまっぷ3周年!!いつもありがとうございまっぴん!!v(・ω・v)

【作品】新曲の作り方〜構成表〜

作品づくりにおいて、

  • ・やってはいけないこと
  • ・やるべきこと

の2つを前々回、前回説明してきました。

 

今回は前回でてきた、構成表、チーム外秘の秘伝の書について具体的に説明しますね。

 

 

◻︎構成表の作り方

 

 

まず最初にこれはあくまでベースであり一例であるということ。

そしてどんどんチーム内で構成表自体のブラッシュアップも必要だということ。

ここをまずはご理解ください。

 

ってことで行きましょう!!

 

 

ーーーーーーーーーー

 

1.分解する

 

曲はまず「分解」しましょう。

曲の流れってすごく簡単に、

 

例:イントロ、メロ、メロ、ブリッジ、サビ、間奏、メロ(歌のみ)、サビ、サビ(半音上げ)、アウトロ

 

みたいに分解できますよね。

これをまずやります。

曲の構成を可視化するということですね。

その際に「何分何秒~何分何秒がメロ」のように時間を入れたり、

4×8、8×8のようにカウントも把握します。

 

 

※下記の表は過去に実際に作成した構成表です。

(チーム名や作品名は伏せますね)

 

時間 構成 カウント
0:00〜0:20 イントロ1 4×8
0:21〜0:36 サビ 4×8
0:37〜0:53 ブリッジ1 4×8
0:54〜1:10 メロ1 4×8
1:11〜1:29 ブリッジ2 4×8
1:30〜1:47 メロ2 4×8
1:47〜1:50 break 4
1:51〜2:22 メロ3 8×8
2:22〜2:24 break 4
2:25〜2:37 ストンプ 4×8
2:38〜2:50 ブリッジ3 3×8
2:51〜3:05 大サビ 4×8
3:06〜3:20 アウトロ1 4×8
3:21〜3:30 アウトロ2 2×8+α

 

こんな感じで時間・構成・カウントをExcelに落とし込みます。

ちなみに構成のところのメロとかサビとかの名前自体は正直チーム内で共通認識できればある程度何でもいいです。

 

 

2.緊張と緩和を把握する

 

 

次に「緊張と緩和(メリハリ)」を把握します。

1曲を通しての盛り上がるところ、落ち着くところなど、

1.で分解した曲の構成に抑揚を記入します。

例えば、

 

イントロ:緊張

メロ1:緩和

メロ2:緩和

ブリッジ:緩和

サビ:緊張

 

などです。

これも1.と同じように曲を分解して可視化することです。

 

時間 構成 カウント メリハリ
0:00〜0:20 イントロ1 4×8 緩和
0:21〜0:36 サビ 4×8 緊張
0:37〜0:53 ブリッジ1 4×8 緊張
0:54〜1:10 メロ1 4×8 緩和
1:11〜1:29 ブリッジ2 4×8 緊張
1:30〜1:47 メロ2 4×8 緩和
1:47〜1:50 break 4
1:51〜2:22 メロ3 8×8 緩和
2:22〜2:24 break 4
2:25〜2:37 ストンプ 4×8 緊張
2:38〜2:50 ブリッジ3 3×8 緩和
2:51〜3:05 大サビ 4×8 緊張
3:06〜3:20 アウトロ1 4×8 緩和
3:21〜3:30 アウトロ2 2×8+α 緩和

 

 

曲も作品もそうですけど緊張緩和、つまりは「メリハリ」がどのようになっているのかを理解した上で振り付けを始めるのは、

全体のバランスという意味で非常に大事です。

 

例えば上記のExcelで、

 

1:30〜1:47 メロ2 4×8 緩和
1:47〜1:50 break 4
1:51〜2:22 メロ3 8×8 緩和
2:22〜2:24 break 4
2:25〜2:37 ストンプ 4×8 緊張

 

緩和して緩和して緊張ときます。

ココの振り付けは、

緩和が2回続いたら次にくる緊張ってめっちゃ大きな波が来るって思いますよね??

だからここの緊張部分の振り付けは他の緊張部分の振り付けよりも大きくなります。

 

みたいな。

曲の全体のバランスが可視化されますのでそれに合わせて振り付けをすれば非常に曲にあったメリハリがつくわけですね。

 

こういう構成表がないと、

例えば上記の緩和の部分で緊張の時にするようなゴリゴリの振り付けをしたりとかもしくはその逆も然りですけど、

そういうアンバランスな振り付けになり、曲と振り付けがアンバランスな作品になってしまいます

 

敢えてそれをやることもありますけど、それはあくまで全体を把握した上でのことなのでお間違えなく!!

 

 

3.数値化し折れ線グラフを作る

 

次はグラフを作ります。

え、何折れ線グラフって??と思うかもしれませんがこれもめっちゃ大事ですからね。

 

2.で緊張と緩和を書き入れましたよね。

これは単純にその部分がいわゆる「アゲ」なのか「サゲ」なのか、というところが構成ごとに分かっただけです。

 

今度はその全て(イントロ~アウトロまで)の盛り上がりを数値化してみるんですね。

その数値化したものをExcelの折れ線グラフにすれば、

より全体像が可視化されます。

 

やってみましょう。

 

ーーーーーーーーーー

 

まずExcelに「盛り上がり行」を追加して記入します。

この盛り上がりの数字は複数人で擦り合わせるとより正確ですね。

 

番号 時間 構成 カウント メリハリ 盛り上がり
1 0:00〜0:20 イントロ1 4×8 緩和 20
2 0:21〜0:36 サビ 4×8 緊張 40
3 0:37〜0:53 ブリッジ1 4×8 緊張 70
4 0:54〜1:10 メロ1 4×8 緩和 40
5 1:11〜1:29 ブリッジ2 4×8 緊張 70
6 1:30〜1:47 メロ2 4×8 緩和 20
1:47〜1:50 break 4
7 1:51〜2:22 メロ3 8×8 緩和 50
2:22〜2:24 break 4
8 2:25〜2:37 ストンプ 4×8 緊張 70
9 2:38〜2:50 ブリッジ3 3×8 緩和 40
10 2:51〜3:05 大サビ 4×8 緊張 70
11 3:06〜3:20 アウトロ1 4×8 緩和 40
12 3:21〜3:30 アウトロ2 2×8+α 緩和 20

 

次にこれを折れ線グラフにします。

ちなみにX軸が時間・Y軸が盛り上がりです。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

こうなりました。

さて、ここからわかることはなんでしょうか??

ぱっと見の判断にはなりますが、

 

  • ・よさこいの曲には珍しく最後の最後緩和で終わっている
  • ・盛り上がりは高くても70止まりだが緩和→緊張の幅が50もある
  • ・おおまかに前半後半が左右対称っぽくなっているので後半魅せ方で変化をつけないと面白みがなくなる

とか。

折れ線グラフで全体を可視化したらいろいろ見えてくるものがありますよね。

製作班の皆さんで意見を出し合ってみましょう。

それらの意見が次の4.につながります。

 

 

4.作品のシーン・アイデアを記入する

 

上記1.~3.はあくまで作曲家の方からいただいたモノを分解して可視化してわかりやすいようにしただけです。

次はこの構成表に自分たちのアイデアを落とし込む番です。

 

  • ・自分たちの作品のストーリーをシーンごと当てはめてみたり
  • ・衣装替えのタイミングはどこが適切か
  • ・大道具はどのタイミングで出すか
  • ・特殊パートはどのタイミングで出すか

 

などを考えてパズルのように入力していきます。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

・・・と長々解説してきましたが、

これで構成表は完成です””ハ(゚∇゚*)パチパチ♪

 

□これでようやく振り付けに入ります

 

1.2.3.4.を踏まえて、前ブログで説明したいわゆる「レシピ」が出来てきました。

 

ここからようやく振り付けがスタートするのです。

 

前の前の失敗例のブログで書いた、いきなり何もなしで振り付けをすることが如何にもったいないか少しでもご理解いただけたら幸いです。

 

いわゆる強豪チームと呼ばれるチームの方々は大抵この構成表、レシピをしっかり作り込んでから振り付けに入っています。

中には「え?こんなところ拘っても伝わらないよ」っていう細部の細部にまでストーリーを張り巡らせたりしています。

そこまでやるのが最早強豪チームの定番になっています。

神は細部に宿りますからね。

 

そもそも作品て皆が半年以上時間を注いでお金を注いで情熱を注いで皆で作り上げる作品じゃないですか。

新曲を初めて聴いてテンション上がってすぐにでも作りたいー!!っていう気持ちはもちろんわかりますが、

それって改めて思いますが作り手のエゴなんですよね。

作品は皆でしっかりとした方針(構成表)のもとで作るものです。

 

また、この構成表はチームの製作班はもちろん、

余裕があればチームメンバーになるべく浸透させることです。

 

  • ・自分が今どのようなシーンで踊っているのか
  • ・ここで大道具を出すことにどんな意味があるのか
  • ・この衣装替えに何の意味があるのか

 

とか自分の動きの意味を分からない状態で踊っているのってちょっともったいないと思うんですよね。

そういう意味をわかった上で作品をつくる、舞台で踊った方が絶対に作品にプラスになりますし、

この「どういう目的で今これをやっているのか」っていうことを理解しながら踊ることは、

フツーによさこいでもよさこい以外でも十分使えることです笑笑

 

ということで!!

参考になれば幸いです!!

よろしくどーぞ!!

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この記事を書いた人

どまっぷブログ編集マン。大学生の時によさこいを一目見て「これだ!」と思い大学生活を捧げる。その後ダンスや舞台経験を経て振付師として活動しつつどまっぷ記事書いています。

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