以前から何度もお伝えしていることですけどまっぴん中の人って踊り子は既に引退していて、
現在複数チームの振付師としてお祭りシーズンは活動しています。
例年今の時期は新曲の振り入れや隊列などの練習で基本的に土日、そして平日は1日2日などチームの練習に行って指導しています。
ここ2年はもちろん活動はほとんどしておらずチームの活動に合わせてこちらも振り動画をつくったり、チームもコロナ禍の練習方針に従って指導をしています。
そんなこんなで一応曲がりなりにも10年くらいやらせていただいているので今回はそんな振付師について考えてみました。
また、振付師との関係性について気を付けなければならないことなども書きましたので、既に振付師に振り付けをお願いしているチーム、これからお願いするかもっていうチーム、のみなさんは参考にしていただけると嬉しいです!!
目次
1. 振付師っている??
以前外部クリエイターのブログを書きましたけども外部クリエイターには
〇 作曲家さん → 曲を作ってくれるひと
〇 衣装屋さん → 衣装を作ってくれるひと
〇 振付師さん → 振付、隊列、構成を作ってくれるひと
〇 製作業者さん → 大道具、小道具などを作ってくれるひと
〇 音響業者さん → 地方車の中でパレードの音響をやってくれるひと
などが主だったところかと思います。
この中で多くの場合「そのひとがいないと作品として絶対成り立たない!!」っていうクリエイターさんは赤文字で記したところです。
・・・うん。
振付師以外です。
作曲家さんがいないと曲ができない。
衣装屋さんがいないと衣装ができない。
製作業者さんがいないと大道具小道具等ができない。
音響業者さんがいないとパレードで音流れない。
でも振付師さんがいなくても・・・振り付けも隊列構成も自分たちで
できるんです。
作曲は楽器や諸々の機材がないとできないし
衣装や各種道具類もチーム内にめちゃめちゃそれに長けたひとがいないと業者さんに頼らないとできないし
音響なんて自前であんなパレードできるような機材持っているところまずないし
でも振付師さんがいなくても・・・振り付けも隊列構成も自分たちで
できるんです。
特殊な機材も必要ないしスタジオはあるに越したことはないけどなくてもできます。
あれ・・・??
振付師って・・・いる??
いるんです!!
その理由はこれからお話しますね。
2. 振付師の存在意義とは・・・
ってことで振付師の存在意義について考えてみました。
何故存在しているか。
逆に言うとチームが何故外部の振付師に作品を依頼するか、ということです。
この3つがあると思います。
〇 チーム内で振り付けがそもそもできない
そもそも自分たちで振り付けができない場合です。
いや、厳密に言えば出来るんですけども”ただ振り付けしました”というくらいで作品として成り立つかと言われたら・・・っていう場合。
〇 チーム内で振り付けすることはできるが質を考えると依頼した方がいい作品ができる
チーム内で振り付けをすることはできるけれど、そこに費やす時間と労力と得られる質をてんびんにかけた時に、
依頼した方がより良いモノが出来るし、そこに費やすリソースを別のチーム運営に関すること、作品に関することに割り振れるから依頼する場合もあります。
〇 その振付師に作品をつくってもらいたい、チームに関わってもらいたい
振り付けやろうと思えばできるけれど、その振付師の振り付けが好きだ、人間性が好きだ、多くの学びがある、作品以外のところにも相談にのってくれる、など振り付け含めたその振付師の知見を必要とされている場合です。
こちらは振付師というよりも「アドバイザー」的な立ち位置で依頼されるケースです。
ざっとこの3パターンが主だったところではないかなと考えています。
また、エリアによっても依頼する理由って異なるかもしれませんね。
どまつり圏内では最近では「自分たちで作品をつくりたい!!」というモチベーションがあるひとがチームをつくることがほとんどなので多くの場合代表自ら振り付けをすることが多いです。
よって外部の振付師に依頼する、ということがほとんどありません。
どまつり圏内で活躍する振付師には振り付け以外の別の価値が求められているかもしれませんね。
他のエリアはどうなんでしょ??
気になる!!
ということで上の「振付師に振り付けを依頼する理由」。
そして特に最後に述べた「別の価値」っていうところ。
これが現役振付師が思う、振付師に依頼することのメリットだと考えています。
振り付けをすること自体はもちろんのことで、それ以外の部分ということですね。
3. 振付師って最もチームに近い外部クリエイター
振付師のチームとの関わり方には大体3つのケースがあります。
関わり方はチームや振付師それぞれによって異なります。
① そのひと自身がチームの練習に行って直接チームメンバーもしくは指導班に振り入れや隊列の指導をする。
② すごい権威のある振付師の先生に依頼する場合はそのお弟子さんというかスタッフの方に指導に行ってもらう。
③ 遠隔地の振付師の場合は振り動画をつくってそれをチームメンバーが覚える、もしくは今の時代オンラインレッスンなどされているところもあるかもしれません。
まっぴん中の人は基本的には①直接練習に行って指導しています。
なんなら振り付け以外でもストレッチだったり基礎レッスンだったりもします。
全国調査したわけではないですが①が最も多いのではないんじゃないですかねー。
で、①の場合直接チームメンバーと割と長い期間一緒に過ごすことが多いので、必然的に振り付け以外のことも相談を受けることもあります。
曲や振り付けと衣装とのバランスで衣装班の方から意見を求められたり
チーム運営に関する悩みだったり
なんなら全く作品にもチーム運営にも関係ないどプライベートなことだったり
もあったりします(笑)
これは直接指導に行く振付師ならではのメリットだと考えています。
つまり振付師ってチームにとって最も身近な外部のひとなんです。
4. お互い気を付けなければいけないこと
でも気を付けなければならないことがあります。
そのように距離が近いからってその振付師はどこまでいってもチームメンバーではありません。
外部の人間です。
そこの距離感は常に意識しなければならないポイントです。
身近にそのような知見があるひとがいるのでなんでもかんでもチームの都合よく動いてくれるというわけではありません。
特にこのような時期ですと例えば
「動画の撮影もやってくれ」
「動画の編集もやってくれ」
「知り合いで踊れるひとチームに呼んでくれ」
みたいなことは違います。(元々そういう契約の場合は除きますが)
チームが困っていることに対してアドバイスをすることはできますが実際に動くのはあくまでチーム自身です。
関係性が強くなればなるほどこのようなことが起こります。
あくまで外部のひとである、という意識は忘れてはいけません。
また、これは振付師側も同じことで、関係性が強くなればなるほど「何かしてあげたい」という気持ちが芽生えてきます。
よって元々の範疇を越えたことをしてあげたいと思うこともあります。
でもぐっと我慢です。
それをしてしまうとチーム自体が成長していきません。
あくまで提供するもののベースとしては、振り付けや、曲や衣装、各種道具類や音響などは「魚そのもの」ではありますが、
+αのアドバイザー的な部分については「魚そのもの」ではなく「魚の釣り方」であるべきなんですね。
5. まとめ
まとめます。
〇 振り付けは自分たちでもできる
〇 ただし「+αの価値」を持っており、それを求められていることもある
〇 振付師はあくまで最も身近な外部のひとであるが決してチームメンバーではないのでそこの距離感は見誤ってはいけない
「+αの価値」っていうのは実際の振り付けおいてのノウハウ的なところもありますがそれを書き出すと更に長くなってしまうのでそれはまた機会があれば書きますね。
今振付師に製作を依頼しているチーム、またこれから依頼する予定のチーム、のみなさんは参考にしてくれたら嬉しいです!!
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