今回は以前【お祭り】寄稿:テレどまつりをこう楽しんだの記事を寄稿いただいた、
今では諸々ご協力いただいているSさんにまた寄稿いただきました!!
Sさんはよさこいを観客としてしばらく見られていて、踊り子としての経験はありません。
今回は純粋な観客目線として
についていくつかご紹介記事を書いていただきました。
僕らの中では当たり前なこと、でもよさこいをやってない人からしたらびっくりすること
僕らの中では意識していなかったこと、でもお客さんからは違和感を感じざるを得ないこと
けっこうあるみたいです。
しかもその「びっくり」というのは必ずしも「良い意味で」ということではありません。
お客さんからはこう見られているのか
こう思われているのか
と「びっくりしたこと」にびっくりしました。
目次
1. よさ名とは!?
よさこいって、本名を隠したまま行いたいアンダーグラウンドな活動なんでしょうか?
仮に親しみを込めるためや、同名のメンバーと区別するためだとして、
「まぴ男→まっぴん」
のようなあだ名ではだめなんでしょうか(そういうよさ名の人も多いようですが)。
しかも案外ありがちなよさ名はかぶっていて、結局「(チーム名)のまっぴん」、「(地名)のまっぴん」などと呼ばれていることもあり、個体識別の要をなしていないようです。
一体どういった意図のもとに発生したルールなのでしょうか?
さらにびっくりすることには、学生チームでは先輩が新入生のよさ名をつけるところもあるとか。
「マカロンとか可愛いよさ名がいいな」と思って自己紹介をしたら、
「数理学科の学生は代々数学者の名前をつけてるから、君は『オイラー』ね」
などと言われ、4年間キャンパスで、はたまた栄の中心で「オイラー」呼ばわりされてしまうのでしょうか。
また、ちらほらtwitterなどで見掛けるのですが、あだ名なのに長すぎる!、というよさ名があることも驚きましたす。呼ばれるためにつけられてないというか、結局よさ名の略称がまた生まれてしまって結局よさ名って何?と感じます。
2. よさカメさんの存在
最初に言っておきますが、マイナスの感情を持っているわけではありません。
かっこよく美しい瞬間を切り取る技術を素晴らしいと思っていますし、そういった写真を見たおかげで、いろんなチームに興味を持つことができました。いつもとても感謝して見ています。
ですが最初にSNSに流れる数多の写真を見た時は度肝を抜かれました。あまりに信じがたいので、依頼関係だろうとしばらくは思っていました。
そういう公式のカメラマンさんもいるようですが、そうでない人も芸術作品として写真を自由に掲載している、と気づいたのは大分後のことです。
演舞中は公人扱いなのでしょうか?ひとたび舞台に立てば、自分の肖像権は放棄したものとし、ネット上にばらまかれることを了承しているのでしょうか。
まあこれは自分が陰だから思うことであって、人前で踊ることを是としている陽の方々には、きっと大歓迎なことなのでしょう。
ただ実際、撮影されたことを喜んでいる方ばかりなので、よさカメさんは美しい被写体を撮ることができ、よさ人の方は自分の思い出にもなるしチームの宣伝にもなるしでwin-winの関係のように見えます。
3. 高知vsソーランvsどまつり
あえて略称で書きました。そしてこれ以外にも多くのよさこい関係のお祭りはありますが、どうしてこの3つはいがみ合っているのでしょう?
ならいいけど、自チームの本祭以外にあまり好意的でない意見もたまに目にします。
ファンではない人から見た
「乃木坂vs欅坂vs日向坂」
みたいなもので、細かい違いがわからず、
というのが正直な気持ちです。
実際、ルールがそれぞれ違っているのは知識としては知っています。そこは好みと力量の話だと思います。でも人前で踊って魅せたい、湧かせたいという気持ちは、どのルールに則っても同じではないでしょうか。
4. インカレなのか盆踊りなのか
これはどまつりについてです。
よさこいのお祭り自体あまり経験がないですが、不思議と他のお祭りで感じたことはありません。どまつりのみインカレ(全日本学生選手権)っぽさと町内の盆踊り大会っぽさが混在していて、終始不思議な感じがしていました。
青春の全てを捧げました!!
という意気込みで演舞をしているチームもいれば、ビールを片手に(正確には差し入れられて)ご機嫌で踊っているチームもいます。
このアルコールの差し入れを初めて見た時は、
というぐらいの衝撃を受けました。
高知ではよくある微笑ましい光景というのも、差し入れられていた時は審査演舞ではなかったというのも、後で知りました。
飲料メーカーが協賛しているので、飲んで後援は大事ですよね。
ただ昨今、飲酒する人とあまり接しない若者も多いです。そういう若者がインカレに出る友達の応援のような気持ちで来ていたら、飲酒している大人が多い状況に困惑するかもしれません。
そんなご機嫌な方たちのかたわら、突然に説教大会が始まったり、ひざをついて泣き崩れる若者がいたりします。正視できないので詳しい状況はわかりません。
こっちはこっちでシリアスすぎてすごい温度差です。
いろんな演舞を見て、美味しいものを飲み食いして夏を楽しもう!というお祭り気分が消えてしまいそうです。
たかぶる気持ちはわからなくもないですが、たまたまそこに居合わせた身としてはとても落ち着かないです。飲食店に入ったら突然バイトの子が説教されだし、食欲が落ちるようなものです。お店へもマイナスな気持ちを持ってしまうし、行きづらくなってしまいますよね?
個人的には激励はともかく叱咤は不要では?と思います。そして学生の方は、意図せぬ結果になったとしても、この世の終わりのように悲観しないでください。なぜなら状況もわからないのに、もらい泣きしそうになるからです。
5. 衣装あれこれ
衣装は曲に合わせて準備していることすら知らなかったので、
夏に三枚重ね!
冬に半裸!
もうちょっと季節考えようよ!
と思っていました。本当にすみません。
衣装での電車移動は、ご本人が思うほどは気にならないです。行き帰りの電車で一緒になれば、応援する気持ちや親近感がわいてきます。
大人数の移動には一度しかあったことがありませんが、よく聞く「湿っぽい」、「かぐわしい」、「騒々しい」という不快さよりは、自分が少数派である不安さが大きいです。
これは制服の高校生の集団と同じ車両になった時と同じ気持ちだと思います。
でも、更衣室が用意されたらいいのになとは思います。荷物が多くなるから逆に面倒でしょうか? 参加人数が多いので難しいでしょうか?コスプレサミットは必ず更衣室があるので、できなくはない気がするのですが。
6. よさ人はあまり演舞を見ない?
・・・ことはないと思いますが、思ったほど見ていないなという印象です。
もっと後学のため、自分や自チームの向上のために、お祭りを盛り上げるために、出番以外はかじりついて見ているかと思っていました。どちらかというと交流に重きを置いているのでしょうか。
もし自分がやっていたらもっと見る目も肥えて、違う感想を持つだろうなと思うととてももったいない気がします。
でも見る目が肥えているからと言って、聞こえよがしの酷評はお控えください。
あまりにあからさまなものは聞いたことないですが、
「ちょ、あれw」
「わかるwwwやば(pgr」
これでなんとなく何を指しているかわかってしまいます。なにしろそこにいる人はみな同じものを見ているのです。文字ではわかりづらいですが、口調で好意的でないことも伝わってしまいます。
若者にとっては自分と同じ年代以外の人はみなモブキャラか、下手したら路傍の石のように、存在を感じないかもしれません。
でも一緒に演舞を見ている中には、きっと出演者の親御さんなり応援している方々がいるはずです。
批評はあとでこっそり、身内だけで行ってください。
7. マナーについて
ラッキーなことに、すごくマナーの悪い方にはあったことがありません。演舞を見る時は行儀よく譲り合っていますし、惜しみない拍手やコールなど、演舞外でもたいていのよさ人はお祭りを盛り上げています。
ただ、あなたが思っているよりもその衣装は存在感があります。人込みで引っかけないよう、巻き込まれないよう注意してください。隣り合った時などこちらが冷や冷やしてしまいます。
ごくまれに、人を押しのけて急ぐ出演者の方に会う時があります。
きっと何か懸案事項があり、心ここにあらずなのでしょう。いろんな意味で恐ろしいのですみやかに道をお譲りしています。そんなに荒ぶっていると、前述の公開説教と同様、周りがなんだか冷えてしまいます。演者はお祭りの主役ですが、それは演者以外の方たちが、主役扱いをしているからです。傍若無人にふるまっても許されるというわけではありません。
少し辛口になってしまって申し訳ありません。
このびっくりしたことはほんの入り口で、よさこいを知るにつれ次から次へとたくさん疑問がわいてきます。
無事にいろんなお祭りが再開されたらまた書きたいと思います。ありがとうございました。
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今回は以上です!!
いかがだったでしょうか??
読んでみて踊り子からしたらグサッと刺さるようなことも書いてもらいましたし、内容ほとんど編集していません。イチお客さんの生の声です。
もちろんこれが全てではありません。お客さんにはそれらに疑問を持たない人もいらっしゃると思いますし、また別の点でびっくりしたこともあるかもしれません。
なので全てを受けとめるかどうかはお任せします。
でも上で書かれてる踊り子に関すること、改めて自分が踊り子だったときのことを振り返るとこのようなことを無意識にやっていたかもしれません。
演舞以外のところでお客さんからどう見えているかということを考えていなかったかもしれません。
自分のこと、自分たちのチームのことしか考えていなかったかもしれません。
大きく言えばこれらは全てマナーです。
メンバーに対する、
お祭りに対する、
そしてそこに観に来ているお客さんに対する気遣いですよね。
自分たちが演舞をしている間は自分たちは演者です。
ただしステージを降りている時は演者ではありません。
観客からどう見られているか、という意識はステージ以外でも、どれだけ持っても持ちすぎではないと思います。
改めてこの時期にみなさんご自身で考えるキッカケになればいいかなーって思います。
昨年1年リアル開催のお祭りがほとんどなかったのである意味では踊り子のみなさんもフラットにこのブログを読めると思うので。
お祭りは運営のひとだけがつくるものではありません。
参加しているチーム、お客さんも全て一緒につくり上げるものです。
しかもチームはどちらかと言えば運営に近い存在であるとお客さんから思われています。
お祭りが再開されたらそこの視点も忘れずにお祭りを楽しみたいですね!!
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