ブログテーマリクエストの回答第二弾です!!
練習の指導する時に、指導者の役回りや、注意すること、こんな風に指導するといいとか、アドバイス的なことを教えていただきたいです。今、指導する側になっていて、指導する難しさを実感しています。指導者は今2人でやっていますが、今まで人に教えたことがなかったので、細かい指導がうまくできずに大変さを感じています。
ということで前回は「指導者の役回り」という話題で責任についてお話をしました。
今回は具体的な話にいきます。
実際に「振り入れ」を例に挙げて、
「注意すること」「こんな風に指導するといいよ」 という点についてのお話です。
・・・というか自分はこうやって振り入れしているよ!!っていうことです。
前回同様、「自分たちはこういうふうにやっているよ!」という意見もあればぜひぜひコメントいただければと思います!
それでは今回もよろしくどーぞー!!
振り入れの手順
振り入れの手順なんて指導者によってまちまちだと思います。なので前回も言いましたけどあくまで一例です。
恐らく最もポピュラーな方法だと思います。
・・・ってかこれ以外に方法あるのか??っていうくらいポピュラーです。
① デモンストレーション
② 振り入れ
③ 踊り込む(カウント)
④ 踊り込む(曲)
ーーー
⑤ 復習
① デモンストレーション
「その日こんなことやりまーす」っていうその練習での目的、ゴールを提示するため踊ります。前回のブログで「毎回の練習での目的」という話をしましたがそれですね。
② 振り入れ
振り入れします。
振り入れのやり方としてはカウントで振り入れします。チームによってはいきなり曲のメロを口ずさみながら振り入れするところもありますね。
難しい振り付けだったりメンバーのみなさんの習熟度によっては上半身・下半身と分けて振り入れしてあとで合体する、ということもあります。
教え方としては“比喩”や“擬音”をよく使います。
やさしい振り付けだったら「空気を撫でるように」とか、力強い振り付けだったら「目の前に嫌いな人をイメージしてぶったたきましょう」とか「そこに太鼓があるとイメージして」とか、切るような振り付けだったら「あなたは侍!あなた侍!」とか言います(笑)
擬音については「ドン!!」とか「バン!!」とか「どぅわ~~」とか「シャキーン!!」とか「ぬめ~~」とか。
③ 踊り込む(カウント)
振り付けが入ったら踊り込んで振り付けの定着を図るために踊り込みます。
なんとなくみんな振り入ったかなーと思ったらカウントを原曲に近づけてみたり、カウントじゃなく指導者がメロを口ずさんでそれに合わせてみたりとかします。
カウントで踊り込む時に意識していることは「カウント自体に強弱やメロディーをつけること」です。
棒読み?で8カウント全て一定の声量ではなく、大事な部分、押さえておきたい部分のカウントは意識してカウントの声量を大きくしています。
例えば・・・
ワン!ツーエン!スリーエン!フォ!
みたいな。
「フォー」を「フォ!」と書いたのは4カウント目の強調のためです。
このように大事な部分押さえておきたい部分注意すべき部分強調したい部分の振り付けの部分のカウントは敢えてわかりやすく強弱をつけてカウントを言っています。
メンバーにわかりやすく「あ、ここは大事な部分なんだ」ってわかってもらうことで踊りにメリハリが出ますよね。
④ 踊り込む(曲)
振り入れしてカウントである程度踊れるようになったら曲に合わせて踊ります。
仮に曲がまだない場合はそれに近いBPMの曲を用意してあげるといいと思います。
ここでも③の強弱をつけたカウントを言いながら踊ってもらったりもします。
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⑤ 復習(後日)
次回の練習で復習をします。
この復習って大事です。その日だけでその練習での目的は完結しません。
次回持ち越しです。それは下記の理由からです。
エビングハウスの忘却曲線
ここで少し人間の頭の中のお話をしましょ。
エビングハウスの忘却曲線っていう言葉聞いたことありません??
人間は復習しないと覚えたことを1時間後には56%、1日後には76%忘れてしまうそうです。
練習で振り付けを覚えてもその約半分以上は次回の練習では忘れているんです。
みなさんも経験ありませんか??
まっぴん中の人はありありです。
ワークショップやダンススタジオでその場では頭フル回転で8×4、8×8、場合によっては8×16など小一時間で振り入れされてもそれについていけるんです。
でも翌日になったら一部忘れているんです(T_T)
あれだけ短時間で頑張って踊ったのに・・・っていうorz
更に翌週になったら入り部分とか気に入った部分くらいしか覚えていません(笑)
それは紛れもなくこれです。忘れてしまうんです。
実際の練習も最近では週2日設定しているところもあるので特に振り入れなどで前回やった部分の大部分を忘れるということはないとは思いますが、それでも復習せずに次の部分を振り入れしても前回の部分が定着していないのでもったいないです。
だから振り入れシーズンの練習メニューでは毎回復習から始めるといいと思います。
こまけぇこたぁいいんだよ!!
ちなみにこの振り入れの時点ではひとりひとり細かい角度とかまでは指導しません。
例えば腕をナナメ45°に上げる振り付けがあったとして、ざっくりと「こんな感じ~」とは言いますけどそれが人によって30°だろうが60°だろうが全然いいです。
そんなことは振り入れの時にメンバーに求めすぎなくてもいいと思っています。
それには2つの理由があります。
- その日の目標の部分まで到達しないリスクがある
- メンバーの満足度を得られにくい
1.は理解できますよね。
チームの練習では何十人とメンバーがいるので振り入れの段階で踊りをひとりひとり見ていては時間が足らなくなりその日やらなければならかった振り入れの量をこなせないかもしれないからです。
2.は割と忘れがちですが大事なことです。
メンバーってとにかくどんな形であれ早く曲に合わせて踊りたいんですよね。モチベーションが高く最初から細かい点まで仕上げてほしい!という人ってすごく少ない気がします。
何故なら新しい振り付けってすごく楽しみなんです。だから気持ちが先行します。
振り入れがあったらいち早く踊れるようになりたいんです。
もちろんチームの最終的な目標はあります。大きなお祭りで賞を目指すとか。素晴らしい演舞をするとか。
だからいずれはそのようにひとりひとり振り付けの形を整える練習は必要なのですが振り入れの時点でそこまで求めなくてもいいんじゃないかなぁって思います。
言い方はもしかしたら悪いかもしれませんがメンバーを「お客さん」と考えた時にその顧客満足度を上げるためにはとにかくたくさん踊らせてあげた方が1回1回の満足度は高まるからです。
ということであんまり最初から細かいところまで指導しなくてもいいよね!って思います。
ここはもしかしたらチームや指導者によって方針が異なるかもしれませんね。
今回は以上です!!
中の人が普段やっている振り入れの仕方を解説しました。
「いや、これぐらい当たり前でしょ」と感じる方もいるでしょうし、
「参考になった!」という方がいたら嬉しいです!!
後半に触れた「満足度」という部分はもしかしたら賛否あるかもしれません。
ただよさこいは踊りのプロ集団の集まりではありません。メンバーがチームにお金を払って参加しています。
中にはセミプロレベルの人が集まったチームもあるでしょうけど多くのチームは違いますし、趣味でやっています。趣味でやっている以上つまらない練習(でも実際はとてもタメになるんですが)が続いたら練習に来るモチベーションも沸きにくくなるでしょうし、それが続いたら最悪退会することも十分考えられます。
メンバーが練習に参加することは当たり前ではありません。
だから振り入れにしろ振り入れじゃないにしろ、指導者がただ練習の目的を達成するために練習を指導するのではなく、と同時にメンバーの練習での満足度を高めるには?という点も意識した方がいいのかなと思います。
じゃないと実際自分自身が経験したのは、
「どうせ後から細かい部分も含め振りの修正があるんだからその時から練習に行けばいいや」
と練習に行かないメンバーもいたチームもありましたので・・・悲しみ(/ω\)
どうせ練習やるなら楽しく練習した方がいいですよね!!終わり~!!
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