チームインタビュー7チーム目、MAIYA(まいや)さんの2つ目の記事です。
今回は「ファミリーチームについて」です。
MAIYA①の記事でもありますがファミリーチームの設立のキッカケの多くは地元地域での人のつながりを促す場として、というところが多いです。
なので必ずしも賞を目指す、有名になることが目的ではありません。
年齢も様々です。
それ故に意見の食い違い等で苦労することも学生チーム以上にあるのではないかと思います。
今回はそんなファミリーチームならではの苦労、そしてそれをどのように捉え、どのように乗り越えているか、そして代表の今後の展望についてもお話していただきました。
それではいってみましょー(‘ω’)ノ 3
目次
1.よさこいを始めたキッカケ・MAIYAに入ったキッカケ
ーーー話がさかのぼってしまうようですがよさこいを始めたキッカケについて教えてください!
てん : 瑞浪市の小学校って3年生くらいから総踊りを覚えるんですよ。
運動会のクラスの出し物みたいなので「よっちょれ」とか「花まつり」とか。
3.4年生が「花まつり」で5.6年生が「よっちょれ」で2学年まとめて運動会の出し物をやるっていうのが伝統だったんですよ。
ーーーじゃあその頃からよさこいに触れる機会があったんですね。
てん : そうですね。
最近結構瑞浪市中の小学校では運動会で総踊りを踊るっていうのが根付いてるので。
そういうのも町おこしの一環に繋がってくるんじゃないかなと思いますね。
別の小学校ではソーラン節やバサ恋(バサラで恋)も踊ってるところもあって小学校によって違いますね。
基本的にバサラ瑞浪さんが小学校に行って踊りを教えるっていうので将来の踊り子がそうやって出来てくるっていうもあるかもしれないですね。
ーーーそれがよさこいに触れるキッカケだったんですねー。
ではMAIYAさんにはどういった経緯で入られたんですか??
てん : 最初は地元のチームなのでバサラ瑞浪(ばさらみずなみ)かMAIYAかってなったらやっぱり年齢層的にMAIYAを選択して。
というのもMAIYAとバサラ瑞浪以外知らなかったんですよ。
今代表になってから3年目でそれまで10年くらいやってるのでちょうど10周年ぐらいの時に入ったんですよね。
2.地域市民チームのあり方~ホームとしてあり続ける~
ーーーインタビュー①の内容でチーム情報についてお聞きしたんですけどMAIYAから他のチームに行くことは多いですか??
てん : MAIYAから他のチームの行く子は多いですね。
若い子たちは1.2年MAIYAで経験して他チームで踊りたいっていうのはありますね。
特に高校生が大学に上がるタイミングが多いです。
やっぱり名古屋チームに憧れるんでしょうね。
魅力がすごいんですよ。
ただ僕もkagura(かぐら)さんに行ったこともあるのでメンバーが減ることに対しての抵抗感危機感は全くないんですよね。
最終的に瑞浪市が地元なので戻ってくれたらいいですよねっていう。
ーーーホームを残しておくっていうことですよね。いつでも帰ってきていいよっていう。
てん : そうですね。最終的に帰ってきてくれるところですね。
だからもっと先のところで待ってるよっていう感じです。
ーーーということは賞の為に頑張る、ということよりも
継続的にチームを続けていくことは重要ですよね。
てん : そうですね。
コンテスト形式のお祭りは出るからには目指していきたいっていうところはあるんですけど、
そこに固執していまうとメンバーも偏ってきてしまいますよね。
創設者の人が掲げていたのは「人が集まるコミュニティ」なのでその色を変えてしまうとその色の人(賞に固執する人)しか残らなくなってしまうイメージがあります。
だからこそ楽しんでなんぼ、楽しんだその先にご褒美(賞)がもらえるっていう感覚でやってますね。
ただ実際はなかなか難しいですね。
「総踊りだけでいい」っていうメンバーもいるんですよ。
ーーー新曲を作らずにってことですか?
てん : ほんとに踊ってるだけで楽しいというメンバーもいれば
カッコよく踊ることに意味があるというメンバーもいれば
賞に固執したいっていうメンバーいるので
そういう様々なモチベーションの人をまとめるのは大変だなっていつも思いますね。
ーーーそこやっぱり代表として苦労するところですよね。
てん : ただ僕けっこう頑固なのですよね。
こうだと思ったらよっぽどのことがない限り曲げたくないんですよ。
なので皆も僕の性格を分かってきてくれてるのですけど笑
ーーーでもそれでメンバーは納得しているんですよね。
そこに反発して辞めていくっていうことはないですよね。
てん : それはないですね。
代表っていろんなパターンがあると思うんですけど、
僕は縁の下の力持ちでありたいタイプなので
僕は目立つとかではなく意見がばらけた時にまとめさえすれば
あとは下の子たちが引っ張ってくれるようにししていければいいかなーって思うんですよ。
僕が前に立っていたらメンバーが思ってても言えないコとが出てきたり
皆の意見聴きたいのに流されちゃう子もいると思うのであくまで後ろに立ってて、
ほんとに違うなって時に軌道修正してあげるっていうスタイルがいいなって感覚でやってますね。
3.コミュニケーションの重要性
ーーーじゃあやっぱりコミュニケーションは大事にしてます??
てん : そうですね。今コロナの関係でできてませんけど
練習後に飯行って踊り以外のところに力を入れてやってますね。定着率を上げるために。
やっぱり若い子たちのノリやモチベーションが優先されてしまうと30代とか40代とか上の層の大人たちは段々ついていけなくなってフェードアウトしてしまうリスクもあるので。
そういうのも嫌なので市民チームだし幅広い年齢でひとつのことをすることに意味があると思うのでなるべく上下の関係なくコミュニケーションできればと思ってます。
僕がMAIYA入った時って年上の方がすごいよくしてくれたんですよね。
だからそういうファミリー感ってチームに大事じゃないですか。
ーーーわかります。
実際それで社会人など上の年齢層の方がいづらくなって結局今ではほぼ学生チームになってしまっているようなチームありますよね。
やっぱりファミリーチームでも社会人チームでも学生チームでも「ファミリー感」ってチームのとっても大事な要素のひとつですよね。
そしてそのためにはコミュニケーションですよね。
ちなみにそのコミュニケーションの部分でチーム内に年齢差があると、
こうしていきたいああしていきたいってなった時に反発みたいなものってありますか?
てん : それはありますね。
若い子達は若い子達なりの考えがあり、確かに大人が若い子を教えないといけないってところもあるんですが、それは若い子達のチャレンジ精神を摘んでしまうことになってしまう。
MAIYAには相談役の子がチームに1人いて、その子は上から下から意見をくみ取ることができるので、時間はかかりますが頑張って調整してくれてます。
ーーー結構若者を中心にスタッフ組んでて、でも上のずっとやってきた人たちとの意識の差でけっこう苦労しますよね。
4.代表の展望野望
ーーーいまって代表何年目ですか?
てん : 3年目です。
僕の中では勝手に5年はやりたいなと思っています。
ーーーその5年であと3年これからチームをこうしていきたいとか、野望はありますか?
てん : 5年というわけではないんですけど、僕の中での最終地点が、
『瑞浪市民全員が総踊りを踊る』ですね。
そこから逆算していって5年かなと思っています。
その中の過程の1つに例えばどまつりファイナル、大賞とかは見据えてます。
てん : 正直、5年じゃ終わらないとは思いますがそこに限りなく近づいて次の代に繋げれるかですね。
瑞浪市民全員が総踊り踊れるってわくわくしますよね。
ーーー同じ岐阜県で言えば「郡上の徹夜踊り」のようなものですね。
そして改めてどまつりの大元になった「観客動員ゼロ」を改めて瑞浪市で再現するということですね。
てん : そうですそうです。
例えば花火って各地域どこでもあると思うんですけど、花火ってみんなが自然に見るじゃないですか。
その市民が自然に見るもの=瑞浪の祭りや踊りってしたいんですよね。
口で言う分にはなんとでも言えるんで、これをどうと近づけてていくかですよね。
自分は代表として口で言ってしかいないので、それを動かしてくれているのはメンバーの皆で、
本当に感謝です。
僕、本当になんもしてないです笑
今のメンバーは最高のメンバーです。
ーーー素敵ですね。
代表自らがメンバーを素敵と胸張って言えることはとっても素敵だと思います。
5.MAIYAはMAIYA
てん : そうですね。
ちょっと前にどまつり合宿で「不易流行」って話題でやってたときがあって、
「古い文化を取り入れつつ、新しいことにチャレンジしていく」ってことで、
まさに固定概念をいかに崩して、伝統を守りつつ新しい事をしていくか、
MAIYAも古き良き文化である瑞浪市の祭りを大事にしつつ、
でも新しいことをチャレンジしてかないとチームが成長しないかなと思っています。
例えば今までのMAIYAは鳴子一本道具無しでやってきてましたが、僕の代でいろいろ取り入れ始めてます。
ただ、OBOGの方々がこれはMAIYAじゃないって言ってきたりするんですけど、
ただMAIYAが踊ったらMAIYAになると思ってます。
ーーー20年かけてチームとしての筋は成り立ってるから、新しいものを挑戦しても、
良い意味で大元は残りつつ、ブラッシュアップされていくってことですね。
てん : そうですね。
PDCA(Plan,Do,Check,Action)を大事にしてて、まさにそれかなと。
繰り返していけばよいものになっていくかなと思ってます。
ただ、自分が言ってるだけで皆がどう思ってるかわからないけど、
今も踊ってくれてるので感謝です。間違ってないのかなって思ってます。
チームって、毎年人数の増減があるかと思うんですが、
何人増やすかじゃなくて何人残るかだと思うんですよね、大事なのは。
過去創設から最近の10年くらいで人数増減分析した時に、
僕がやり方を変えた時期に残った人数がすごい残った年があって、
「あ、こういうスタイルだと残ってくれる子が多いんだ」とか感じたり、
限定で来てる子達って「今年の夏だけ」という考えでいると思うんですけど、
そういう子たちが残るプラス1はとても大きなプラス1だなと感じます。
そういう子達を増やしていけばチームが大きくなると思ってます。
残ってくれるプラス1はとても大事だと考えてます。
ーーーなるほど。
けっこうチームによっては人を集めることばかりに目が向いてしまってメンバーを頭数みたいに考えてしまうところありますよね。
でもそこではなく、やはり今いてくれる、残ってくれるメンバーを大事にしているってところがまさにファミリーチームらしさですよね。
これからのMAIYAさん、そして運営されている美濃源氏七夕祭りやバサラカーニバルも楽しみにしています!
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今回は以上です!!
今回のインタビューではチーム運営、特にファミリーチームの運営についてのエッセンスが詰まった内容だったと思います。
それはなにもとっても難しいテクニックなどではなく、
コミュニケーション一択!!
ただしシンプルな方法だからこその難しさもあります。
上でもありますがメンバーはただの頭数ではありません。
年齢層が近ければコミュニケーションに苦労することはさほどないかと思いますが
年齢幅があればあるほどまとめることの難しさはあります。
そこに近道はなく、地道に時間をかけたコミュニケーションに尽きるんですね。
また、ファミリーチームの役割。
多くのチームはチームから人が辞め、他チームに行くことを良しと思わないのではないでしょうか。
ただ本当にメンバーのことを考えるのであれば気持ちよく送り出してあげて、
また何かのタイミングで戻っておいで!応援してるよ!頑張って!
っていう、家族で言う親みたいな存在なのかなって今回インタビューして思いました。
そういう、家族=「ホーム」という言葉。
ファミリーチームは「ホームチーム」と呼んでも差し支えないかもしれませんね!!
さて、次回はみんな大好き「バサラカーニバル」についてお話しいただきました!!
お楽しみにー(^o^)丿
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