チームインタビュー4チーム目、縁志さんの2本目の記事です。
前回はチーム設立の経緯などチーム情報についてお伺いしました!!
今回は地元三河エリアについてです。
昨今たくさんのチームが若い人中心で立ち上がっています。
それは非常に望ましいことですが、
今回の縁志さんや第一回チームインタビューで登場いただきました笠寺いちりさんなどのように
地元地域について真剣に考え、
活動につなげているチームはどれだけいるでしょうか。
今回は三河エリアのよさこいの実状と、
それに縁志さんがどのようなことを感じ、活動しているのかが分かります。
一通り読んでいただいて、
是非自分たちのチームに置き換えて考えてみてください。
目次
1.三河エリアの現状
どま:縁志の活動エリアである「三河」のよさこいについて現状を教えてください。
てかる:僕らの地元って昔ほんと10年前とかに比べてどまつりオーバー(一般審査枠)に出るチームがすごい減っちゃってるんですよ。
そもそも三河ってパレード自体が異質で。
というのもパレードやるイベントが「豊川おいでん」くらいしかないんですよ。
おじちゃんおばちゃんばっかりなんであんまり遠征とかもしないので。
パレード振りや隊列を覚えるのが新曲をもう1曲覚えるぐらいの負担なんですよね。
たくみ:もちろん人数も満足いくほどいないから他の百何十人のチームとかに比べたら一人あたりの進む距離も長くなるんですよね。
てかる::つまり構成で魅せないといけないからかなりステージと変わるんですよね。
どま:じゃあ三河の方だとU-40チームが多いの??どまつり出るときは。
てかる:どまつり出るチームがほとんどいないですね。出れないです。
特にファミリーチームは平均年齢が40.50代なんで体力もお金も家庭の事情もありますからね。
たくみ:ほんと一部のチームがギリギリ(一般審査枠で)どまつり出るくらいですね。
俺らが全盛期バチバチ若いとき(約10年前)は120とか130とかいたチームもどんどん人数が減っちゃってるんです。
どま:全然知らんかった・・・。そんな状況なんだ。
まぁでも確かに15.6年前に100人以上いたファミリーチームも今もう正直勢いがなくなっちゃっているチームは多いだろうね。
てかる:どまつりファイナルに出てたって言っても今の子たちは信じないレベルですよね。
どま:時代だね。
当時はそういうファミリーチームがファイナルに残っていたけど今では学生チームばっかりになっちゃって。
で、当時ファミリーチームにいた方は諸々の事情で止めていくし、
ファミリーチームに小さい頃からいたコ達は大きくなって学生チームに行っちゃったり自分達でチーム立ち上げたりね。
てかる:元気なことはいいんですけどね。
たくみ:そう。で、結局ファミリーチームに帰ってこないからそれが問題なんですよね。
どま:よさこいが益々若者向けのものになっていくよね。
2.そんな地元に対する想い
てかる:今までいろいろ言ってきましたけど僕実は地元めっちゃ嫌いなんですよ。
田舎だし、よさこいもなんもないし。
代表はけっこう地元好きなんですよ。蒲郡も好きだし豊橋も好きだし。
でも僕はその僕みたいな地元嫌いな人たちが楽しいと感じる場所を(地元に)作りたいんですよ。
僕は出たいんですよ。
名古屋に行きたいんですよ。
都会が好きなんですよ。
歩いてコンビニ行きたいし。
車出さないとコンビニ行けないくらい田舎なんですよ。
ケータイの電波入ったのも高校三年生の時だし。
新城の奥の方なんですけど。静岡との県境。鳳来町で。
で、田舎ってお祭り青年団と消防団に強制で入れられて。
そこが溜まるツールになってるんですね。
カラオケとかもないし。居酒屋も遠いし。
ってなると外に出ていきたくなる気持ちもわかるし。
だから地元好きで地元盛り上げたいっていうのと地元嫌いだから自分たちの居場所を作りたいっていうのがありますね。
たくみ:俺もてかるも基本的には
「三河をどうにかしたい」の延長線上に縁志がある
っていう感じなんですよ。
どま:チームの印象がっつり変わったわ。
でも多分僕と同じような人はいっぱいいると思う。
様々なチームの結成した経緯とかどういう想いで日々やっているのかって他のチーム全然知らないから、
でも知っといた方がいいこととか絶対あるから、そういうのもっと展開しないとな知らせてあげないとなっていうのがあってチームインタビューをしてるっていうのがあるから、
それこそこれを記事にして三河の人が読んでくれたら縁志への印象が変わってくると思いますね。
こういう想いでやってるんだって。
てかる:周りからのイメージがあまりよくないのでだいぶありがたいです。
3.地元での縁志の活動
どま:今までの話だとこの三河エリアで同年代の学生、社会人チームっていうのはあんまりいないってことなの?
てかる:あるにはあるんですけどあんまり元気はないですね。
たくみ:若い子がやってたり、大学所属のチームがあったりとかっていう
盛り上がるための「条件」はあるんですよ。
ただそのチームの方針だったりやり方が悪かったりだとかで盛り上がりきれてないっていう現状で。
俺たちは縁志って限定を取らないからすっごく怖くみられるというか、
自分たちの事情を外に出さないチームみたいに思われているけど逆で、
うちはノウハウとかツールとかやり方は全然何でも言うよっていう感じで。
てかる:それは他にはないやり方ですね。
たくみ:全然オープン。
皆で盛り上がっていこっていう。
ただそれが偽善の言葉に捉えられてしまってるんですよね。
どま:逆効果というか。
てかる:どのチームに所属していても、
盗みに来る目的でも、何でも練習来ていいんですよ。
振り入れもするし、新曲も聴かせるし、衣装も見せるし、
何も隠さないって二人で決めてやってるんですよ。でも来ないっすね。
どま:逆にそういうチームがなさすぎて怪しいと思われてるかもしれないね笑
練習行ったら囲われて上手いこと丸め込まれるみたいな。
たくみ:メンバーを持ってかれるのを怖がるんですよね。
自チームのメンバーが少ないから。
ホントはそっちのチームをでかくしたいのに。
そんな感じで縁志側が他のチームに神経を使っていることが多くて。。。
どま:それは自チームを盛り上げるっていう目的もあるかもしれないけれど
何よりこの三河全体を盛り上げたいっていう目的でやっているっていうことなんだよね??
たくみ:そうです。ただそれをあまりに都合が良すぎるって思われちゃってますね。
どま:なんか悲しいねそれも。
よさこいって元々そんな他チームとバチバチやる感じじゃないんだけどね。
てかる:やっぱりそういうのってファミリーチーム出身だったり、こういうよさこいの過疎地にいないとわからないかもしれないですね。
どま:それこそ自分が当時よさこい始めたばっかの時に知らない名前のチームを聞くと
「ライバルチーム出現!?」
みたいなちょっと身構えちゃうところあるよね。
自分達のチームとその他敵チームっていう認識でお祭り出てたからね。
4.そんな想いとは裏腹に・・・
たくみ:よさバカ(遠州YOSAバカINフルーツパーク)で大賞をいただいて、
三河チームの人たちに、
「三河チームでも大賞獲れるんだ!」
っていうのをひとつの希望になればなと思ったんですけど、
出てきたコメントが
「縁志だから取れた」
「縁志はすごいから」みたいな。
「いや違う違う次はお前らだよ!」っていう。
三河エリアでも獲れたんだから!
やればできるんだから!
「次はお前らがこっちに来いよ」
っていうのをエールとして送りたいのに。
てかる:縁志を高く上げることによって
自分たちはこの位置にいていいんだみたいな。
言い訳になっちゃうんですよね。なんか違うんですよね。
縁志立ち上げる前も僕は自分の関わったチームでファイナル行ったこともなかったし
代表も自分のチームでファイナルとかもそうないだろうし、
実際通算18年くらい負けてやっと1.2年勝ち始めたっていう感じなんですけどね。
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第2回はここまで。
いかがだったでしょうか。
名古屋で活動しているとよさこいは
どこの地域でもたくさんの人が慣れ親しんでいると錯覚してしまいがちになります。
ただ現実は全く違います。
全く浸透していない地域もありますし、
前は栄えていたけど今は風前の灯火な状況の地域もあります。
縁志さんは「よさこいが好き」だからこそ
もっと自分たちの地域でも居場所を作りたい、よさこいに触れる人を増やしたい、
という想いで活動されています。
名古屋で開催されているにっぽんど真ん中祭りは
「どまつり性」「地域性」というポイントが重要視され、
どまつり合宿などでもそれについてのワークショップが開催されています。
なので改めて自らの地元地域について考え、
その中での自分たちのチームの立ち位置、役割など見つめ直してみてはいかがでしょうか。
今回もボリューミーでしたがお読みいただきありがとうございます!!
次回はそんな彼らが想う名古屋・にっぽんど真ん中祭りについてです!
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