チームインタビュー19チーム目!!
東京理科大学Yosakoiソーラン部4つ目の記事です!!
(以下:理科大)
4. 自分たちの手で終わらせたい ← イマココ
5. 仲間とだったらどんな困難でも乗り越えられる
6. 全国の学生踊り子に向けて
折り返しです。
過去3回はチームの紹介でした。
4回目である今回は今回のメインと言っても過言ではない
「スぺよさ」についてです!!
コロナで次々とお祭りが中止になり練習も思うように出来ない中、泣く泣く引退を余儀なくされた学生チームも多かったかと思います。
そんな中、理科大のみなさんはスペよさを企画、運営されました。
彼らが何を想い、考え、悩み、行動したか。
3年間の集大成とも言えるその引退、
そこに懸ける姿に迫りました!!
また、今回インタビューにも同席していただいたyosariさんのサイトにスぺよさの写真がアップされているのでそちらもあわせてご覧ください。
※リンクは下の方につけました。
目次
2. 想いー自分たちの手で終わらせたいー
3. スケジュール感ー実質2.3か月での開催ー
4. 感染対策ー人数が多いことの苦労ー
5. クラウドファンディング
6. メンバーの心境
1. 「スぺよさ」って何の略??
ーーーそれではスペよさの話を。
やっぱりこのような情勢の中で自分たちで考えて行動を起こしたっていうだけでもすごいなと思いました。なのでその辺りのことをお話しいただければと思いますのでよろしくお願いします。
まず、知らない方もいらっしゃると思うので「スペよさとは?」という点からお願いします。
リンカーンの名言ありますよね「人民の、人民による~~」って。 それを理科大に置き換えて、 「理科大の、理科大による、理科大のためのスペシャルなよさこい祭り」 の最後のスペシャルのところだけ取って「スペよさ」ってなっています。
ーーー「スペ」よさって「スペシャルな」って意味なんですね!
2. 想いー自分たちの手で終わらせたいー
ーーー次に開催に至った経緯とかモチベーション、心境のあたりはどうですか?
元々私たちのチームは引退の場が11月の理大祭なんですね。 それがコロナの影響でなくなってしまって、お祭りもなくて何もできずに引退になってしまうっていう事態も起こり得たんですね。 でもそれって悔しくないの? っていう意見がチーム内で起きて。 何もせずこのまま引退してしまうのは本当に悔しいし、本当にそれで自分たちは終わっていいのかっていう疑問をみんな持っていたんですね。 だからこそ自分たちの手で終わらせたいっていうところもあって一致団結をして、開催に向けてみんなで足並みをそろえてスタートをしましたね。
3. スケジュール感ー実質2.3か月での開催ー
ーーースペよさをやろうと思ったのって何月ぐらいなんですか?
8月とか9月あたり。 ちょうど対面で練習をスタートするかどうかっていう時に、本当にこのまま終わっていいのかっていうのは同時期に話し合っていたので、そこで自分たちは何か作ろうって決定はしていましたね。
そもそも練習が再開できたのも10月中旬でその許可をもらうまでの苦労も結構大変でしたね。
ーーーということは事前にスぺよさの準備はできたものの、肝心の作品の部分や対面でしかできない準備などはその2.3か月でやられたってことなんですね。
でも申請が通れば早期再開ができるという風に言われていたのでそれに向けて毎回大学とのやりとりはずっと行って、やっとのことで10月中旬に再開までこぎつけることができました。
ーーーそこでいろいろ話をしていく中で、例えば感染対策をこうしていきましょうとか、そこらへんを大学側と話し合って決めて、ようやくゴーサインが出たっていう形なんですね。
4. 感染対策ー人数が多いからこその苦労ー
※公演中出演者はフェイスガードを全員着用
ーーー例えばどのような対策をやられたんですか?
練習で1教室あたり何名までの制限があったりとか、1人当たりの間隔が何m取れるような人数であれっていうのをすごい言われていたので、教室を借りる際にも全然教室が足りないとかもありました。 人数が多いからこそ難しかったです。
ーーー本番のステージでは距離感とか意識されたり、指示とかあったんですか?
と言われていたのでその分の距離は十分取れていました。
ーーー客席はどうしてましたか?
連絡をした人だけ呼ぶっていう関係者のみでの開催をしました。
ーーーそれはクラウドファンディングのリターンという形なんですか?
ーーー他のチームさんも呼ばれてやったんですか?
ーーー公演時間はどのくらいでした?
全部で4回演舞を踊って、途中着替えや休憩時間もはさんでだったので。
ーーーその4曲はでそれぞれ全員出場で踊られました?
全員は踊らないステージもありましたし、逆にほぼ全員が踊るステージもありました。 演舞曲は昨年度の演舞「魁闢」を最初と最後に一回ずつやって、間の2曲が直近の2年間の曲を1曲ずつやりました。 また、演舞の合間の着替えの時間で、その時は会場は開放してステージ上には動画を流して自由に外に出てOKで換気もして、という風に行っておりました。
ーーーお客さんはチケット制だったんですか?
引用:https://camp-fire.jp/projects/view/350082
5. クラウドファンディング
引用:https://camp-fire.jp/projects/view/350082
ーーークラウドファンディングって初めてやられました?
ーーー初めてクラウドファンディングをやるにあたって苦労したこととか、こういう風にアピールしました!とか、なにかあります?
まず誰も経験していないことだったので、経験のある法政大学の(YOSAKOIソーランサークル)鳳遙恋っていうチームなど経験のあるチームからアドバイスをもらったり、 あとは全くよさこいとは関係ない団体のクラウドファンディングのページを見て、真似したりいいところをもらったりっていう形をとって。 あとは情にうったえるような文章を書くこと(笑) 特にOB、OGさんとか、近しい方向けにクラウドファンディングを行っていたので、そういう方にすごく伝わるような文章構成を意識しましたね。
ーーーじゃあ実際の出資者っていうのは、関係者の方が多かったと。
6. メンバーの心境ー形に残せたー
ーーーそもそも舞台公演自体初めてやられたわけですよね?
スペよさやるぞってなって、メンバーみんな「おー!やるぞー!」っていうような一致団結な感じだったんです?それか反対意見などはありましたか?
時には「本当に大丈夫なの?」「感染対策は大丈夫なの?」っていう声はあがったんですけど、 実際は3年生がやりたいっていうんだったら私たちもやろう、っていう後輩に恵まれていたので、開催に向けてはみんな前向きに臨んでくれたかなという風に思います。
ーーーその辺、実際当時2回生だったミレイさんどうでした?やりますってなった時の実際の後輩の意見。
「魁闢」を作ったのにそれをドリよさしか実際のお祭りで演舞できることが確定していなくて、そのままなあなあに引退されちゃうのはすごい悲しい・・・そのまま引退してほしくないなって思ったんですよ。 また、スペよさがあったから言える話なんですけど「魁闢」ってどんな演舞だったんだろうって例えば5年後に後輩が見たいってなった時に、形に残せたっていうところ。 すごく素敵なカメラで撮って、ちゃんと演出もしっかりできたやつを形に残せる機会が設けられたっていうのは、一部員としてめちゃくちゃ嬉しいなって感じです。
ーーー確かに昨年新曲をつくったチームっていうのは例年よりも記録に残りにくいのでそういう意味でもしっかりと記録に残したっていうのは今後のチームのためにも功績になったのかなと思います。
あと経験もそうですよね。自分たちでイベントを企画して、自分たちで引退したっていう。
実際に他の学生チームだと、もう本当に何もなしで終わっちゃったところも多いですから。そういった意味でもやってよかったというのはすごいありますよね。
形に残したいって今ミレイが言ってたんですけど、それはずっと4月5月の何もできていない時から考えていて。 自分が演舞作りに1番携わったというのもありますけど、今年の自分たちの代がちゃんといたんだよ、というか。 20代目が何もできなかったわけじゃなくて、これが20代目だ!というものをしっかりと演舞として形に残したいっていうのをずっと思っていて。 そんな時にテレどまつりが開催すると発表されて「これだ!」と思って。 これに絶対出たいと思って。 どんな形でもいいからこの代の過ごした軌跡を残したいと思ったんです。 で、その先もずっと不透明でどのお祭りが開催されるかもわからなくて。 11月のドリームよさこいっていうお台場のお祭りも、9月か10月くらいにやっと開催されるっていうのがわかって。 そもそも対面の練習もできていなかったのでどうすればスペよさやドリよさ参加に向けていけるのかっていうのをずっと考えていて。 コロナの影響でどうにも出来なかったことはたくさんあったんですけど、自分がどうにかできることで後悔はしたくないなっていうのをずっと思っていたので。 「魁闢」という演舞が今を一生懸命に生きることが本当に大切で、本気で頑張る姿は眩いくらいに輝いてるんだよっていうのを伝える演舞だったんですけど、それが今のご時世だからこそ、より見てくださる方の心に届かせることが出来るんじゃないかというのをずっと思っていて。 だからこそどうにかして皆さまに見てもらいたく、また全員で踊ってちゃんと終わりたいという想いを叶えること
ーーー素敵ですね。
僕、学生チーム出じゃないので、引退の想いというかそこらへんが正直わからない部分があったんです。
ただ学生チームからしたらやっぱり引退でごそっと一つの世代が抜けちゃうわけなんでそこはやっぱりちゃんとした軌跡を残しておきたい、想いを残しておきたい、形としてとっておきたいところはとっても大事ですよね。
それだけ熱い想い、熱量を注いでやられているんだっていうのは、踊り侍さんの時も感じたので。
羨ましいなって思うことすらありますね。
学生としては自分たちの生きた証を残すみたいなところがすごく大事で、そのために自分たちができることを去年はすごく頑張ったところなんですけど。 僕は端から見ていて、学生じゃなかったり、よさこいを外から見てる身として、「コロナでみんなかわいそう」みたいな風潮あったじゃないですか。 もちろんかわいそうとは思うし、仕方がないことなんですけどそれで終わるのはなんか嫌だなぁって思って。 かわいそうだなって言いたくなかったんです。めちゃくちゃ良かったですね。 スペよさ。感動しました。
【Photo Gallery】東京理科大学Yosakoiソーラン部 20代目集大成公演「スペよさ」(2020/12/27)
※画像リンク
ー・ー・ー・ー
今回は以上です!!
例外なく必ず学生チームに訪れる「引退」。
社会人チームやファミリーチームには個人的な引退はあれど世代まるごとの引退はありません。
だから正直学生チーム出じゃない限りは理解しづらいところもあるかもしれません。
東京理科大学の当時三回生のみなさんはその必ず訪れる引退の2文字に恐れ、かつ昨年から引き続いているコロナの感染にたじろぎ、でもその両方を正面から受け止め、
「自分たちの手で終わらせたい」「形に残したい」
と強く想い行動を起こしました。
これが例年であれば理大祭で踊って幕を引いたかもしれません。
ただ今年はそれすら叶わない状況でした。
「後悔はしたくない」
彼らはこのような逆境でも、むしろこのような逆境だからこそ、
例年ではありえないパワーと行動力、そして根底の引退及び世代の想い。
それらを結集し今まで経験したことのない舞台公演、そしてそのためのクラウドファンディングを行い成功に導きました。
前回の踊り侍さんのインタビューもそうですがこれは学生チームのみなさんに
「引退公演をしましょう」と言いたいのではありません。
このような状況だからこそやれることがある、できることは各々あると思うんです。
このインタビュー記事を読んで、
「僕たち私たちにも何かできるかもしれない」
と少しでも感じていただけたら幸いです。
(「勇気」と「無茶無謀」は違いますのでそこははき違えないでくださいね。)
さて、次回はスペよさを終え、世代交代をした「これから」のお話です!!
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