チームインタビュー5つ目、かんしゃらさんの5つ目の記事です。
前回はかんしゃらさんが本祭としているよさこい祭りのことをお話いただきました。
今回はそんな立場から名古屋のにっぽんど真ん中祭りについて思うことについてお話いただきます。
いってみましょ。
目次
1.実はどまつりに出てた
ーーー次はどまつりについてお伺いしたいです。やっぱりそんなよさこい祭りに長年参加してきた立場からどまつりを見てどうですか?大変そうだなっていう感じですか?やっぱり。
みなと:外から見ている大変そうだなって思いますね。大道具とか作らないといけないし、衣装以外にもスクリーンや小道具にもコストがかかっていそう。
ちなみに私自身も一度参加しています。
私gnomeで参加しました。
ーーーえ!?出られてたんですか!?それっていつ頃の時ですか?
みなと:2012年ですね。
ーーーわーすごい前!!懐かしいなあ。
でもgnomeに参加しようってなったのはどういう経緯なんですか?
みなと:3回生の時によさこいを始めた後仲良くなった同期が、gnomeに踊りに行っていて、演舞動画を見てみたら純粋にかっこいいと思いました。
ーーー意外な名古屋との繋がりですね!!
2.賞へのこだわりと楽しさのギャップ
みなと:gnome自体は2011年度の「栄華」から参加させてもらっていました。
2012年のYOSAKOIソーラン祭にgnomeが初参加するとのことで、
ソーランにも出たことがなかったので思い切って飛びこんでみました。
初めて出たソーランはとても楽しかったですね。
どまつりは高知の直後だったので参加する予定はなかったんですけど、
代表からのお声がけもいただいて、参加することになりました。
よさこい祭りに本祭と全国大会別々のチームで出る予定だったんでその時点で大変だったんですけどね。
結局gnomeの練習をちゃんと出来たのはよさこい祭りが終わってから2週間くらいの練習期間しかなかったんでかなり詰め込みました。
ーーーよさこい祭りが終わってから詰め込み!!ハードでしたね。
みなと:大学の研究室で無理を言って、名古屋大学で共同研究をしていた研究室にデスクを用意してもらいました笑
名古屋に泊まりこんでいましたね。
ーーーそこまでのモチベーション!!熱い。
ちなみにその時って結果ってどうだったんでしたっけ??
引用:https://www.youtube.com/watch?v=VH5eU8EQGWE
みなと:結果的にその年のどまつりはgnomeはセミファイナルでした。
私自身は初のどまつりで夜のステージで踊れてるのが楽しくてかなり満足感いっぱいでしたね。
「どまつり楽しかったなー!」っと。
ですが、ファイナルに上がれなかったという結果を聞いたとき他のメンバーの皆さんは
悔しがってたり泣いていたりする方もおられましたね。
みんなどまつりで勝つことに対してすごい熱量を込めているんだなと実感しました。
それがどまつりの良さもひとつではあると思います。
私としてはそこに少しギャップを感じてしまっている部分でもありますね。
前回の高知のよさこい祭りの魅力で言っていた通りですが、
勝ち負けというより楽しめたかどうかが大事だという考え方をしているので。
お祭りをベースにしているのであれば、
参加している全員が「楽しい」であって欲しくて、
「悲しい・悔しい」という感情は基本的にはないほうが良い。
という風には思っています。
ーーー実際にそこに参加していた立場からだと、益々お祭りじゃなくなってきている感はありますね。コンテストみたいな。
みなと:私自身の吹奏楽でコンクールなどで優劣を競う文化で育ってきてはいるので共感できるんですけどね。
もうひとつ、ど祭りに関して思うことは、
今後このイベントが文化としてどのように遷移していくのか
は興味がありますね。
高知のよさこい祭りは民謡としてよさこい節、農具としての鳴子などを用いて土佐の風土を元に作られ、正調よさこい鳴子踊りを軸として、文化継承してきています。
北海道のYOSAKOIソーランでは、鰊場作業唄の一節のソーラン節が基軸となって今のように大きく文化を発展させていると思います。
今のどまつりでは、各チームの地元の文化や個性にスポットを当てて作品作りをすることがどまつり性として推奨していますよね。これはよさこいでもソーランとはまた異なるアプローチで文化を作ろうとしている風に感じます。
各地域の文化・個性を焦点とすることで、バリエーション豊かにすることができる反面、
寄せ集めて再構築してどまつり性と言い換えているようにも素人目には見えてしまいますね。
おそらくどまつり財団の方々は文化定着させることを考えて、様々なアクションをされていると思うので今後どのように発展していくかが楽しみです。
3.学生チームに対して
みなと:新型コロナウィルスの影響の状況で、もしどまつりも中止になってしまったら社会人チームもそうですけど、全国の学生さんは辛い一年になってしまいますね。。。
ーーーそれこそ今年の4月の新歓シーズンが完全にダメになったので恐らく新しく入る人も少ないと思うんですよね。一部のチームはオンラインの新歓や説明会をやってるところもあるけどそれ以外ではそこまで盛り上がってはいないです。
みなと:メンバー募集をする中でも祭りに来てもらって雰囲気を知ってもらうというのは大切ですよね。でも今、祭り自体がないので、そういう機会もない。
よさこいそのものはまだまだマイナーなので、新入生がみんな別のサークル行ってしまうんじゃないかと懸念しています。
ーーー結局、「みんなと会って何かができない」っていう痛手は大きいですよね。
みなと:先日うちの東京のスタッフと話していたんですが、その子は学生チーム出身なので自分のいたチームどう?っと聞いたら、
「やばいです。新歓もできてない。
3回生だけじゃなくて、2回生もよさこいを諦めてる人もいて中には辞めた人もいる」
っていうことを聞いて、来年以降もどうなるか心配です。
ーーー悲しいけどそれ今の現実なんですよね・・・。
各チームの人の出入りについてとか、学生のそういう機会損失的なもののフォローがなかなか難しいですよね。
みなと:実際人の出入りに関することはなかなか支援のしようがないですね。
自分のチームですら大丈夫かってなる。うちも安泰とは言えませんから。
ーーー学生チームはこの難局をいかに乗り越えるかっていうのが鍵になりますね。
チームメンバーのモチベーションをいかに保つか。難しいかじ取りになりそうです。
~終わり~
よさこい祭りを本祭として毎年出場され、YOSAKOIソーランもどまつりも出られた立場からご意見をお話いただきました。
そこにはやはり「お祭りの文化の違い」があるなと感じます。
もちろんどまつりに出ているチームの中でも純粋に楽しめているチームもたくさんいらっしゃるでしょう。チームにはチームの楽しみ方がありますし。
どんなお祭りにしても「何を目的として出場するのか」「どうすればメンバーの満足感を高めることができるのか」というところ、
そこをどこに置くのか。受賞に置くのか、楽しさに置くのか、の違いですね。
良い悪いでも優劣でもありません。それぞれがそれぞれ。
そして3.の学生チームに対してのところはかなり深刻ではないかなと思ってます。
よさこいを担う若手が離れてしまう現状・・・この自粛期間は単に「練習ができない」「お祭りが開催できない」それ以上のダメージをよさこい業界に与えているのではないかと感じました。
さて、次回で2週に渡るかんしゃらさんのインタビューもラストです。
ラストはまさに今、新型コロナウイルスの影響で練習自粛になってしまっている今、
「チームはどのように過ごすべきか」お話いただきました。
学生チームの皆さまはもちろんのこと、全てのよさこいチームにとってヒントになれば嬉しいです。
こちらもお楽しみに!!
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